乱視がある場合のICLの費用は、乱視用レンズの追加料金が別にかかるクリニックと、料金体系に含まれているクリニックがあり、一律ではありません。当サイトが8院の公式サイトを同じ日に調査したところ、追加料金は0円から10万円程度まで幅がありました。総額は検査料や術後検診、保証の範囲でも変わります。
この記事では実際の調査結果と、見積もりで確認すべき項目を整理します。
調査日:2026年8月8日/調査対象:8院(すべて各院の公式サイトで確認)
乱視があるとICLの費用はいくら変わる?
調査した8院のうち、乱視用レンズの追加料金がかかると公表していたのは7院、追加料金なし(乱視の有無で同額)と公表していたのは1院でした。
ここで重要なのは、金額の表し方が院によって違うという点です。「両眼で+◯円」と書く院と「片眼につき+◯円」と書く院が混在しています。当サイトでは誤解を避けるため、公式サイトの表記をそのまま掲載し、両眼・片眼の換算を当サイト側では行っていません。
医療機関8院のICL「乱視なし/乱視あり」料金比較
掲載順は五十音順です。安い順や差額順への並べ替え、順位付けは行っていません。すべて2026年8月8日時点で各院の公式サイトを確認したものです。
| 医療機関 | 乱視なしの料金(公式表記) | 乱視用の追加料金(公式表記) | 備考 |
|---|---|---|---|
| ICL専門アイクリニック東京グループ | スペシャリストプラン 税込53〜63万円/エキスパートプラン 税込73〜78万円(両眼) | スペシャリストプラン 税込63〜73万円/エキスパートプラン 税込83〜88万円(乱視ありの総額表示) | プラン内が幅のある表示のため単純比較できない。片眼は半額。前金として税込30万円 |
| 大沢眼科 | 両目620,000円/片目310,000円(税込) | 両目680,000円/片目340,000円(乱視ありの総額表示、差は両眼60,000円) | 両眼・片眼の両方を明記 |
| 品川近視クリニック | 37万円〜(税抜)/40.7万円〜(税込)※−4D未満・両眼 | 追加10万円(両眼・税込) | 片眼は半額。−4D以上は別途11万円(両眼・税込)追加。2026年7月1日価格改定 |
| 新宿近視クリニック | 通常価格 −4D未満427,000円/−4D以上537,000円(税込・両眼) | 片眼につき+50,000円(税込) | 別途キャンペーン価格の掲示あり。表は通常価格 |
| 先進会眼科 | 両眼389,000円(税込427,000円)※ホールICL −3D未満 | 乱視用ICL 片眼49,000円/強度乱視用ICL 片眼137,000円(税込) | 乱視用が2区分。手術着手金3万円の記載あり |
| ふくおか眼科クリニック 中野 | 720,000円(税込・両眼) | 追加なし(乱視ありも720,000円) | 公式サイトの時点表記は2022年4月。片眼は半額 |
| フジモト眼科 | 片眼300,000円/両眼600,000円(税込) | 片眼350,000円/両眼700,000円(乱視ありの総額表示、差は両眼100,000円) | 2025年9月1日から価格が一部変更 |
| よしだ眼科クリニック | −6.0Dまで450,000円/−6.0D以上594,000円(税込) | +両眼80,000円(税込) | 近視の度数帯で基本料金が変わる |
この表を単純比較できない理由
- 両眼と片眼の表記が混在している
「片眼につき+50,000円」と「両眼で+80,000円」は、そのままでは比べられません - 基本料金の条件が違う
近視の度数帯によって基本料金が変わる院があり、同じ「乱視なし」でも前提が異なります - 料金に含まれる範囲が違う
検査料や術後検診が含まれるかは院ごとに異なります(次の表を参照) - 幅のある表示がある
プラン内で金額に幅がある院は、実際の金額が検査結果で決まります
ICLは「乱視だと必ず高くなる」わけではない
調査結果の中で目を引くのが、乱視の有無で料金が変わらない院が存在することです。ふくおか眼科クリニック 中野は、乱視なしも乱視ありも720,000円(税込・両眼)と公表していました。
ただしこの院については、公式ページ上の時点表記が「現在(2022年4月時点)」となっている点にご注意ください。当サイトが2026年8月8日に確認した内容ですが、ページ自体の更新は確認できた範囲で2022年4月時点の表記です。実際の金額は必ず直接ご確認ください。
いずれにしても、「乱視があるから一律に高くなる」という前提で考えるのではなく、検討している院がどういう料金体系なのかを個別に確認するほうが実態に合っています。
乱視ICL手術の総額に関わる条件(検査料・術後検診・保証)
手術料金だけを比べても総額はわかりません。適応検査料、術後検診が含まれるか、保証の範囲を含めて確認する必要があります。公式サイトに記載がなかった項目は「記載なし」としています。
| 医療機関 | 適応検査料 | 術後検診 | 保証・再手術の条件 |
|---|---|---|---|
| ICL専門アイクリニック東京グループ | 初回来院日に検査・診察代金1万円 | 手術費用に術後の定期検診を含む | スペシャリスト6か月/エキスパート1年(延長プランあり。1年+税込5万円、3年+税込10万円など) |
| 大沢眼科 | 記載なし | 術後半年間の診察・検査費用を含む | 半年間はレンズ入れ替え無料。6か月以降は有料 |
| 品川近視クリニック | 検査費無料 | 検診スケジュールの記載はあるが料金に含まれるかは明記なし | 3年保障 |
| 新宿近視クリニック | 記載なし | 手術後の検診代が1年間無料 | 3年間無料(レンズ交換・位置調整・抜去が対象) |
| 先進会眼科 | 記載なし(大阪院ページには初回検査・カウンセリング無料の記載) | 術後3年間の検診が無料 | 記載なし |
| ふくおか眼科クリニック 中野 | 5,500円(税込) | 術後半年間の検診費用を含む | 保証期間3年。レンズ位置修正(術後3年)、レンズ入れ替え(術後半年)は無料 |
| フジモト眼科 | スクリーニング2,200円/適応検査5,500円 | 術後3か月内の検査費用を含む | 記載なし |
| よしだ眼科クリニック | 5,500円(税込) | 術後検診3か月分無料 | レンズ交換は術後3か月間無料(医師が必要と判断した場合)。レンズの位置修正は1年間無料 |
乱視用ICLで特に確認しておきたいのが、レンズが回転した場合の位置修正やレンズ交換が保証に含まれるかです。乱視用レンズは乱視の軸に合わせて入れるため、回転すると矯正効果が弱まることがあります。
詳しくはICLの乱視用レンズはずれる?回転する確率・見え方・対処法で解説しています。
ICLの施術料金の両眼か片眼かを公開していない院もある
今回の調査では、通常のICLと乱視用ICLの金額を掲載していても、その金額が両眼のものか片眼のものか公式サイトから判別できない院がありました。千葉れいわ眼科は通常ICLとトーリックICL(乱視用)の金額を掲載していますが、両眼・片眼の別が確認できませんでした。また、ICLのページに掲載されている金額と、価格改定のお知らせに掲載されている金額が異なっている状態も確認しています(2026年8月8日確認)。
この記事の比較表には、両眼・片眼の別が判別できる院のみを掲載しています。料金の書き方そのものが院によって統一されていないという点は、見積もりを取るときに意識しておくとよいポイントです。
ICL手術の保険と医療費控除について
今回調査した8院は、いずれも自費の金額として料金を公開していました。
医療費控除については、国税庁が医療費控除の対象となる医療費について「その病状などに応じて一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額は、医療費控除の対象となる医療費に該当します」とし、「容ぼうを美化するための費用は、医療費控除の対象になりません」と示しています(令和7年4月1日現在法令等、2026年8月8日確認)。
ただし当サイトが確認した範囲では、国税庁のこのページに近視や乱視の矯正手術に関する個別の記載はありません。対象になるかどうかは個々の状況によって判断が分かれる可能性があるため、実際に申告される際は、所轄の税務署または税理士にご確認ください。当サイトは税務上の判断を行うものではありません。
乱視対応ICL(眼内コンタクト)の見積もりで確認したい項目
- 提示された金額は両眼か片眼か、税込か税別か
- 乱視用レンズの追加料金がかかるか、かかる場合はいくらか
- 適応検査料は別途かかるか。適応外と判断された場合の扱いはどうなるか
- 術後検診は何回まで、いつまで料金に含まれるか
- レンズの位置修正や交換が必要になった場合、保証の対象か。対象期間はいつまでか
- 前金や着手金があるか、キャンセル時の扱いはどうなるか
乱視ICLの費用以外に比較しておきたいこと
金額が近い院どうしを比べる段階になると、判断材料は料金以外に移ります。乱視用レンズの取り扱い、乱視軸の測定方法、レンズが回転した場合の対応、保証の対象範囲、術後検診の通いやすさなどです。
これらの比較軸と、カウンセリングで使える確認シートは乱視ICLのクリニック選び|料金・乱視対応・保証を比較するポイントにまとめています。あわせて、乱視用ICLで追加される確認事項は乱視用ICLのデメリットとリスク|通常ICLとの違いをご覧ください。
まとめ
- 乱視用レンズの追加料金は、調査した8院で0円から10万円程度まで幅があった
- 「両眼で+◯円」と「片眼につき+◯円」が混在しており、表記をそろえないと比較できない
- 乱視の有無で料金が変わらない院もあり、「乱視だから高い」とは限らない
- 総額は検査料・術後検診・保証の範囲で変わるため、手術料金だけでは判断できない
- 乱視用では、回転時の位置修正・交換が保証に含まれるかが特に重要
費用の前提として、そもそもご自身が乱視用ICLの対象になるかは検査で判断されます。仕組みと適応についてはICLは乱視でもできる?眼内コンタクトレンズで乱視を矯正する仕組み・適応を解説をご覧ください。
調査方法
この記事の料金情報は、次の基準を満たす医療機関の公式サイトを2026年8月8日に確認したものです。第三者のまとめ記事に掲載された金額は使用していません。
- ICL手術を実施していることが公式サイトで確認できる
- 乱視用(トーリック)ICLの取り扱いが公式サイトに記載されている
- 通常のICLと乱視用ICLの料金が公式サイトで確認できる
- 料金が両眼と片眼のどちらを指すか判別できる
- 調査日の時点で新規の検査・手術予約を受け付けている
掲載順は五十音順に固定し、順位付けは行っていません。料金の高低や提携の有無によって掲載する医療機関を選んでいません。同一の法人・グループが複数の院を運営し、料金体系が共通である場合は1つにまとめています。
なお、この調査はすべての医療機関を網羅したものではなく、公式サイトで上記の条件を確認できた院に限られます。所在地にも偏りがあります。料金は改定されることがあるため、必ず各院の公式サイトおよびカウンセリングで最新の金額をご確認ください。
参照した情報源
- 上記8院および千葉れいわ眼科の公式サイト料金ページ(いずれも2026年8月8日確認)
- 国税庁「医療費控除の対象となる医療費」(令和7年4月1日現在法令等、2026年8月8日確認)
- 日本白内障屈折矯正手術学会(JSCRS)「ICLの合併症」(2026年8月8日確認)
この記事は医師の監修を受けていません。調査方法の詳細は編集方針をご覧ください。
